変形性膝関節症
初期症状として、朝の歩き始めに「膝の違和感」が出てくると言われています。膝の動作開始時の痛みは長続きはせず、しばらく休めば痛みがなくなっていく場合が多いです。尚、症状の進行は人により様々で、違和感だけがずっと続き痛みが出ない人もいます。
膝が曲がり切らない、伸び切らないなど、しゃがむ動作なども苦痛になってきます。この症状によって階段の上り下りが辛くなってきます。特に下りが辛くなります。
膝周りが腫れてきます。炎症が起きてきて熱感を伴ってきたり、むくんだりしてくることもあります。さらに膝に水が溜まってきてしまい、重だるい感じになってしまう方もいます。
膝がゴリゴリした感じがしてきます。これは、だんだんとO脚気味になっていき、膝に力がかかる動きをすると骨同士が当たることで感じてしまうのです。この段階では日常生活に支障をきたすことは少ないです。
膝の痛みにより外出を控えてしまうケースもあります。日常生活に支障をきたすレベルの痛みがあると活動範囲が狭くなり、体重が増加したりうつ状態に陥ることもあります。
変形性膝関節症に対する当院の考え
当院では、膝の痛みに対し、検査を丁寧に行い原因を究明します。その後、患者様のお仕事や生活習慣、症状の進行具合を考慮し、必要な施術を提案しています。
特に重要なのは、患者様の症状が当院で施術可能かどうかを確認することです。膝の痛みには接骨院では対応できない場合もありますが、その際には適切な医療機関をすぐにご紹介いたします。
膝の痛みの原因が骨なのか筋肉なのかは、素人には判断が難しいこともあります。緊急を要しない場合は、身近な医療機関である接骨院に一度ご来院いただき、お身体の状態を把握することが大切です。
変形性膝関節症を放っておくとどうなるのか
関節を包む袋状の関節包の中には、半月板や関節軟骨といった衝撃を吸収するクッションのような組織が存在します。これらの組織がスムーズに動くためには、関節液で袋の中が満たされている必要があります。
しかし、体重や負荷がかかりすぎてしまうと関節軟骨などのかけらが関節液に混ざり、滑膜に吸収される際の刺激で炎症や痛みが生じます。この状態が持続すると、軟骨が摩耗し炎症も進行します。
最終的には関節軟骨がほとんど剥がれ落ち、骨同士が直接ぶつかる状態になります。この段階では膝が腫れたり、安静時でも強い痛みが生じ、睡眠中にも痛みで目が覚めることがあります。これが変形性膝関節症です。
現在、全国でこの症状の施術を受けている人は約800万人であり、X線検査の所見だけでも約2400万人が変形性膝関節症と診断されるそうです。
変形性膝関節症の軽減方法
軽減方法として「保存療法」と「手術」がありますが、まず大切なのは保存療法です。
保存療法は、薬物療法や運動療法の総称です。
薬物療法では痛みを和らげる対症療法が行われ、非ステロイド抗炎症薬などが使われています。痛みを一時的に軽減できますが、痛みが再発しないようにするには運動療法が欠かせません。運動によって膝周りの筋肉が強化され、膝の安定が増し負担が軽減されます。
膝を動かすことで血液循環が促進され、関節液の中の発痛物質が減少しやすくなります。さらに、運動を通じて体重をコントロールできれば膝への負担も一層軽減できます。膝が痛むと運動を避けがちな方も多いかと思いますが、筋肉は使わないとすぐに衰えてしまいます。
動かない状態が続いてしまうと骨盤回りや腰にも悪影響を及ぼすことがあります。介護が必要になってくる患者様もいらっしゃいますので、これを防ぐためには運動をすることは欠かせません。
変形性膝関節症の軽減が期待できる施術メニューは?
変形性膝関節症に対する当院の施術メニューは「EMS」と「筋膜ストレッチ」です。
その理由は、膝の筋肉を鍛えることで負担を軽減し、痛みを軽減できるからです。
運動によっても鍛えられますが、膝が痛くて歩く気にならない方も多いと思います。そのため、電気を使用して体を動かさずに筋肉を鍛えることができる「EMS」がおすすめです。
特に大腿四頭筋と呼ばれる太ももの前側の筋肉を重点的に鍛えることが重要です。頻度によりますが、EMSだけでなくウォーキングなどと同時進行できれば、効果は一層期待できます。
そして、次に「筋膜ストレッチ」です。膝関節まわりの筋肉を鍛えるだけでなく、柔軟性も必要です。そのため、当院では足回りを中心とした筋膜ストレッチを行い、筋肉を柔軟に保ちます。
その施術を受けるとどう楽になるのか
「EMS」は体を動かすことなく筋肉を鍛えることができるため、通常の筋トレとは異なり、体への負担が少なくて済みます。
膝の筋肉をつけるには、例えば30分のウォーキングよりも同じ時間をEMSで筋力トレーニングする方が圧倒的に楽だと言えます。
30分のウォーキングができても、それが継続しなければ効果が得られません。地道に続ける必要があり、その意味で楽して筋トレできることは大きな意味を持つでしょう。
また、EMSは機械でコントロールすることができるため、前回のトレーニングの強度やこれまでのトレーニングの履歴が記録されます。そのため、頻度の設定や今後のトレーニング計画の管理がしやすくなることも特徴の一つです。
変形性膝関節症を軽減するために必要な施術頻度は?
軽減するためには週に2回以上の頻度が必要です。なぜなら、筋トレはすぐに結果が表れるものではないので、長期間継続していくことが大切だからです。
筋力を増やすためにはトレーニング後に48~72時間の休息が必要です。しかし、この時間を超えて休息すると元の状態に戻ってしまいますので、3日~4日に一度の頻度が最適です。
逆に、高頻度で短い間隔でトレーニングすると筋肉を損傷する可能性があるため、適切なペースを守ることが重要です。
当院では、適切な頻度で施術を行い、患者様のお悩みを軽減するサポートを提供しています。何かお身体の不調を感じた際は、ぜひ一度ご相談ください。