顎関節症

顎関節症とは?
顎関節症は主に4つあります。
①咀嚼筋痛障害:顎を動かす筋肉に痛みが生じた状態
②顎関節痛障害:顎関節に痛みが生じた状態
③顎関節円板障害:顎関節の中の関節円板がずれた状態
④変形性顎関節症:顎関節を構成する骨が変形した状態
顎の痛みは大体この4つに該当します。
顎関節症の根本原因は?
日本顎関節学会は顎関節症を「顎関節や咀嚼筋の疼痛、関節雑音、開口障害ないし運動異常を 主要症状とする慢性疾患群の総括的診断名であり、その病態には、咀嚼筋障害、靭帯障害、関節円板障害 、そして変形性関節症などが含まれている」と定義しています。
また、顎関節症の判断は①顎関節や咀嚼筋などの疼痛がある。②関節雑音がある。③関節障害ないし顎運動異常がある。の3主要症状のうち少なくとも1つはある場合としています。
これらの症状以外にも圧痛、咬合不全などもあり、所見としては歯ぎしり、食いしばりなどがあります。
こんなお悩みはありませんか?
顎の痛み(顎関節痛、咀嚼筋痛)
顎を動かした時に音が鳴る(関節雑音、クレピタス)
顎が開かない(開口障害)
ものが噛みにくい(咬合異常)
食いしばりや歯ぎしりをよくしてしまう
これらの症状が当てはまる方は顎関節症の疑いがあります。
顎に何かしらの症状を訴える方は全人口の7〜8割ほどにも及ぶと言われており、そのうち病院等で適切な治療を受けている方はその中でもごく少数です。顎関節症は、日常生活に大きく影響を及ぼすものではなく、それに伴う併発症により全身に様々な症状をきたしてしまうため、適切な施術をすることが大事になります。
顎関節症に対する当院の考え
顎関節症の症状の一つとして、咀嚼筋が硬くなると脳の血流が悪くなり、筋肉内に疲労物質や老廃物が溜まってしまいます。これが周囲の神経を刺激し、顎だけでなく頭痛などの症状が出る可能性があります。
当院では、こうした症状に対して「ドライヘッド矯正」という施術を行っています。ドライヘッド矯正とは、頭蓋骨のわずかな歪みを整えることで、顎周りの筋肉や頭の血流を促し、咀嚼筋周辺の負担を軽減することを目的とした施術です。また、頭への血流が促されることで、自律神経が整いやすくなり、頭痛や眼精疲労の軽減が期待できます。
顎関節への負担や違和感が気になる方は、お気軽に当院までご相談ください。
顎関節症はなぜ起こるのか?
顎関節症が起こる原因は様々で大きく5つに分けられています。
I型:咀嚼筋障害(咀嚼筋のみに圧痛を認めるが顎関節部の圧痛を認めないもの、筋症状が主体なもの。)
II型:関節包、靭帯障害(過度の開口、硬いものの無理な咀嚼などが原因で起こる靭帯・関節包損傷)
Ⅲ型:顎関節内障(Ⅲa開閉口時関節雑音があるもの。Ⅲb転位があるもの、開口障害を示す。関節雑音がない。)
Ⅳ型:変形性顎関節症(関節雑音、開口障害←症状が一定ではない場合が多い。)
Ⅴ型:Ⅰ〜Ⅳ型に当てはまらないもの(上記の顎関節症に該当しない症例や精神心理的要因が主なもの)
顎関節症を放っておくとどうなるのか?
顎関節症を放置すると顎関節の局部的な炎症にとどまらず、進行して全身への症状に広がる恐れがあります。
顎関節の歪みや噛み合わせが悪化すると、顔面骨格の歪みにつながるほか、頸椎の歪みや仙骨の歪み、自律神経障害などの全身の症状に進行するケースもあります。
顎関節症の進行による全身への症状は以下の通りです。
・頭痛、眼精疲労
・肩のハリ、腰痛
・手足のしびれ
・めまい、耳鳴り
症状が重症化していくと、しびれやめまいなどの不調が起こることがあり、気分が落ち込んでしまうこともあります。その結果、日常生活に支障をきたし、なおかつ症状の軽減が難しくなる可能性があります。
顎関節症に効果的な当院の施術メニューは?
当院のメニューの中には、「頭蓋骨矯正」という顎関節症に対して効果が期待できる施術があります。
頭蓋骨矯正は、当院の患者様の中でも多くの方に受けていただいている施術メニューの一つです。前頚部を柔らかくし、咬筋や側頭筋などの咀嚼筋を緩めることで、顎関節の歪みを調整し、スムーズな動きを促します。
また、頭蓋骨はパズルのように複数の骨が組み合わさって構成されています。それを調整することで、副交感神経が優位になり、筋緊張の軽減が期待できます。すると、顎関節症の症状も少しずつ軽減していきます。
施術を受けられた患者様からは、「効果が期待できるだけでなく、心地よい施術だった」とのお声をいただいています。ぜひ一度、頭蓋骨矯正をお試しください。
その施術を受けるとどう楽になるの?
先ほどご紹介した頭蓋骨矯正の流れについて解説します。
① 前胸部ストレッチ
胸の前をストレッチすることで、猫背を予防し、ストレートネックになるのを防ぎます。
② 前頸部アプローチ
顎関節の真下にある乳様突起に付着する胸鎖乳突筋にアプローチすることで、顎関節にかかる負荷の軽減が期待できます。また、胸鎖乳突筋が硬い方は頭痛を併発していることが多いため、この施術により頭痛の軽減にもつながります。
③ 側頭部アプローチ
こめかみ部分にある側頭筋に対してアプローチします。側頭筋は咀嚼筋の一つであるため、この部分を柔らかくすることは顎関節症の軽減が期待できます。
④ 顎関節調整
この工程が最も重要なポイントです。顎関節の位置を整えることで、口の開閉がスムーズになり、負担の軽減が期待できます。
顎関節症を軽減するために必要な施術頻度は?
顎関節症は基本的に突然発症することはなく、長期化しやすいです。そのため、しっかりとした期間と頻度を踏まえた施術計画が必要です。
理想的な頻度は週2回以上になります。なぜかというと、毎日食事で顎を使っており、使用するたびに負荷がかかるからです。したがって、ご来院いただける方は、毎日でもお越しいただくことで、早めに症状の軽減が期待できるかと思います。
また、通院期間としては、症状の軽減だけで3ヶ月〜6ヶ月が目安となります。予防と再発防止を目指す場合は、6〜12ヶ月が必要になることがあります。もちろん、通院頻度によって期間が変わりますので、必ずしもこの期間での通院が必要というわけではありません。
症状の軽減を目指したい方、予防を意識されている方、それぞれに適切な施術を提供していますので、ぜひご相談ください。